9.06.2009

とある犬


 
 
おじいちゃんが連れていた、おじいちゃんのブルテリア。

荒川土手をゆっくり歩くおじいさんの後ろを、さらにゆっくり歩く。
のったり、のったり。
まるで、小さな牛のよう。
土手を散歩する人々が、立ち止まり振り返ってその犬を眺めていました。

おじいさんに声をかけて立ち止まってもらったら、意外にも犬は元気そうに見える。
つかの間の休憩が嬉しかったのでしょうか。

そしてまた、おじいさんの後を追って歩き出す。
のったり、のったり。

年老いた犬の歩みのように、土手の上では時間がゆっくり流れていました。