12.22.2013

二十歳


  
彼女は一人ですたすたと歩いて待ち合わせ場所にやってきた。
もっと海外へ旅行したいと言う。

自由だなあ思った。
それが就職で会社という枠に収められてしまうのだと思ったけれど、それは言わないでおいた。
自分だって、二十年前はそうだったのだ。明日は何をしようかと毎日が楽しかった。

きっと彼女も自分で自分の道を切り拓いてゆくだろう。
おじさんは遠くで応援しています。

……サントリーの成人の日広告を書いていた山口瞳みたいだ。
 
 
(岐阜市)