小さい子どもの撮影をするようになって、ちょっと気がついたことを書きます。
2〜4歳くらいの子どもは、まだ「写真を撮られてる」という感覚が薄くて、カメラを向けている間に、いろんなことをしてくれます。
もちろん、撮りたい構図とか、表情とかあるわけですが、そうは問屋が卸さない。
好き勝手に動き回り、注意しても聞いてくれるはずもありません。
そのときに、後ろで見ているお母さんやお父さんが、
「××しちゃだめ!」とか「ちゃんと○○して!」とか注意するのだけど・・・。
子どもは一気にシュンとして固まったり、逆におもしろがって(?)さらにエスカレートしてその行為を繰り返したりするのですね。
どちらも、その後のフォローがたいへんです。
子どもが自分で思いついて始めた行為が、どうしてもいけないことでない限りは自由にしてもらって構わないと思う。
まあ、そのへんの線引きも難しいのですが。
以前、七五三の撮影でのこと。
ベンチに座ってもらった女の子が退屈そうに足をぶらぶらさせていました。(よくある)
「ちゃんと座ってなさい」と注意されたけれど、僕は逆に「もっと足をぶらぶらして草履を飛ばしてみようよ」と言いました。
試しにやってみると、彼女の笑いのツボにはまったらしく、草履飛ばしを何度も繰り返す。
その結果撮れた写真がこのように。
何が幸いするのかわからないのが、子ども撮影の面白いところ。
できるだけ、その芽を摘まないようにしたいと思います。
子どもがしていることを否定しないで、(つまらなくても)大げさにおもしろがってみせてください。
すると子どもは上機嫌になるはずです。
上機嫌になったところで、「こうしてね」とお願いすれば、すんなりいくことも多いです。
子どもに無理をさせないで、自然な表情を写真に残せるのではないでしょうか。
というわけで、子どもの写真を撮るときのアドバイスのようなものでした。